呻吟語 / 外篇・治道・賢者は只だ是れ一味
賢者只是一味,聖人備五味。一味之人,其性執,其見偏,自有用其一味處,但當因才器使耳。
新字:賢者只是一味,聖人備五味。一味之人,其性執,其見偏,自有用其一味処,但当因才器使耳。
書き下し
賢者は只だ是れ一味、聖人は五味を備ふ。一味の人は、其の性執し、其の見偏す。自ら其の一味を用ふる處有り。但だ當に才に因りて器使すべきのみ。
現代語訳
賢者はただ一つの味であり、聖人は五つの味を備えています。一つの味の人は、性質が固く、見方が偏ります。それでもその一つの味を使える場所があります。ただ才に応じて器として使うべきです。
解説
賢者と聖人を、味の数で分けます。賢者は一味で、固くて偏る。しかしそれを欠点として終わらせません。一味には一味の使い場所があるとされます。そして結論は、才に応じて器として使うこと。前に出てきた、大勢の人には偏った長所を取れという段と同じ立場で、こちらは賢者にまで適用されているのが特徴です。偏りを前提にした人材論になっています。
この章句が説くこと
一味五味偏り器使使い場所
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