呻吟語 / 外篇・治道・天地の和を傷る
恕者,聖人之仁也。彼不平者,加之以深,不恕者,加之以刻,其傷天地之和多矣。
書き下し
恕なる者は、聖人の仁なり。彼の平ならざる者は、之に加ふるに深きを以てし、恕ならざる者は、之に加ふるに刻を以てす。其の天地の和を傷ること多し。
現代語訳
恕は聖人の仁です。あの平らかでない者は、そこに深さを加え、恕でない者は、そこに刻さを加えます。天地の和を損なうことが多いのです。
解説
前の段を受けて、恕を仁だとします。そして逆の場合が示されます。平らかでない者は深さを加え、恕でない者は刻さを加える。深さは追及の深さ、刻さは容赦の無さです。公と仁が欠けると、そこに入るのは冷たさだということになります。そして結果は天地の和を損なうこと。裁く側の徳が、場の空気まで左右するという構図になっています。
この章句が説くこと
恕仁深刻和欠落
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