呻吟語 / 外篇・治道・神・德・惠・威
能使天下之人者,惟神、惟德、惟惠、惟威。神則無言無為,而妙應如響。德則共尊共親,而歸附自同。惠則民利其利,威則民畏其法。非是則動眾無術矣。
新字:能使天下之人者,惟神、惟徳、惟恵、惟威。神則無言無為,而妙応如響。徳則共尊共親,而帰附自同。恵則民利其利,威則民畏其法。非是則動眾無術矣。
書き下し
能く天下の人を使ふ者は、惟だ神・惟だ德・惟だ惠・惟だ威なり。神なれば則ち言無く為す無くして、妙應響くが如し。德なれば則ち共に尊び共に親しみて、歸附自ら同じ。惠なれば則ち民其の利を利とし、威なれば則ち民其の法を畏る。是に非ざれば則ち眾を動かすに術無きなり。
現代語訳
天下の人を使えるのは、ただ神と徳と恵と威だけです。神なら言葉も行いも無しに、妙なる応えが響きのようにあります。徳なら共に尊び共に親しんで、帰服が自ずと同じになります。恵なら民がその利を利とし、威なら民がその法を畏れます。これらでなければ、人々を動かす手立てはありません。
解説
人を動かす手立てを、四つに限定します。神と徳と恵と威。上から順に、何もせず応えがあるもの、自ずと集まるもの、利で動くもの、畏れで動くものです。上へ行くほど手が入らず、下へ行くほど仕掛けが要ります。そしてこれ以外に手立ては無いと言い切られます。四つを自分の手元に照らせば、今どれで人を動かしているかが分かる。統治の手段を整理した、見取り図のような一段です。
この章句が説くこと
神徳恵威四手序列動かす見取り図
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