呻吟語 / 外篇・治道・清世界と平世界
六合之內,有一事一物相凌奪假借,而不各居其正位,不成清世界;有匹夫匹婦冤抑憤懑,而不得其分願,不成平世界。
新字:六合之内,有一事一物相凌奪仮借,而不各居其正位,不成清世界;有匹夫匹婦冤抑憤懑,而不得其分願,不成平世界。
書き下し
六合の內、一事一物の相凌奪假借して、各おの其の正位に居らざる有らば、清世界を成さず。匹夫匹婦の冤抑憤懣して、其の分願を得ざる有らば、平世界を成さず。
現代語訳
天地四方の内で、一つの事や一つの物が互いに侵し奪い借り合って、それぞれ正しい位置にいなければ、清らかな世界にはなりません。一人の男や一人の女が冤罪に抑えられ憤り塞いで、自分の分と願いを得られなければ、平らかな世界にはなりません。
解説
清らかな世界と平らかな世界の条件を、それぞれ一つの例外も許さない形で示します。一つの物が位置を外れれば清くなく、一人が願いを得なければ平らかでない。前に出てきた、一人が居場所を得なければ自分の体の傷だという段と同じ立場で、こちらは統治の目標として置かれています。例外を一つも許さない書き方が、目標の高さを示します。
この章句が説くこと
正位冤抑清世界平世界例外
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