墨子 / 尚賢中
然則親而不善以得其罰者,誰也?曰:若昔者伯鯀,帝之元子,廢帝之徳庸,既乃刑之于羽之郊,乃熱照無有及也,帝亦不愛。則此親而不善以得其罰者也。
新字:然則親而不善以得其罰者,誰也?曰:若昔者伯鯀,帝之元子,廃帝之徳庸,既乃刑之于羽之郊,乃熱照無有及也,帝亦不愛。則此親而不善以得其罰者也。
書き下し
然らば則ち親しくして不善なるに以て其の罰を得たる者は誰ぞや。曰く、昔者の伯鯀の若き、帝の元子にして、帝の徳庸を廢す。既にして乃ち之を羽の郊に刑し、乃ち熱照も及ぶこと有る無し。帝も亦た愛せず。則ち此れ親しくして不善なるに以て其の罰を得たる者なり。
現代語訳
では、身近でありながら不善のために罰を得た者とは誰か。昔の伯鯀がそれである。彼は帝の長子でありながら、帝の徳ある事業を損なった。そこでついに羽山の郊外で処刑され、日の光も届かないところに置かれた。帝もまた彼を庇わなかった。これが、身近でありながら不善のために罰を得た者である。
解説
四つの場合分けの三つ目です。ここで挙がる伯鯀は帝の長男、しかも治水を任された人物でした。血縁の最も近い者が罰せられた例を置くことで、前二章の「地位」に続いて「血縁」も結果を保証しないと示します。「帝亦不愛」——帝もまた庇わなかった、というごく短い一句が効いています。身内を処断できるかどうかが、基準が本物かどうかの試金石になる。
この章句が説くこと
身内例外基準公平処断
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