呻吟語 / 外篇・品藻・儼として思ふが若く、辭を安定す
面色不浮,眼光不亂,便知胸中靜定非久養不能。《禮》曰:「儼若思,安定辭,善形容,有道氣象矣。」
新字:面色不浮,眼光不乱,便知胸中静定非久養不能。《礼》曰:「儼若思,安定辞,善形容,有道気象矣。」
書き下し
面色浮かばず、眼光亂れざれば、便ち知る胸中の靜定は久しく養ふに非ざれば能はざることを。《禮》に曰く、「儼として思ふが若く、辭を安定す」と。善く形容せり。道有るの氣象なり。
現代語訳
顔色が浮つかず、目の光が乱れていなければ、胸の内の静けさと定まりが、長く養わなければできないものだと分かります。礼記に、厳かに思うようで、言葉が落ち着いているとあります。実に上手に言い表しています。道を得た者の様子です。
解説
内側の静けさを、顔色と目の光という二つの外見で測ります。どちらも意識して作れないぶん、長い養いの有無が現れます。そして礼記の一句を引いて、上手な言い表しだと評します。前に出てきた、表情の浮つきは独りの時間の不足だという段と同じ立場になっています。意識して作れないぶん、養いの有無が現れる指標です。取り繕えない場所に、養いは現れるということです。
この章句が説くこと
顔色目静定養い外見
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『呻吟語』外篇・品藻・畢竟輕々しく恁のごとくならず只だ氣盛んにして色浮かべば、便ち得る所底の淺きを見る。邃養の人は安詳沉靜なり。豈に慷慨激切、發強剛毅の時無からんや。畢竟輕々しく恁のごとくならず。
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