呻吟語 / 外篇・品藻・何の體面をか顧みん
春秋人計可否,畏禮義,惜體面。戰國人只是計利害,機械變詐,苟謀成計得,顧甚體面?說甚羞恥?
新字:春秋人計可否,畏礼義,惜体面。戦国人只是計利害,機械変詐,苟謀成計得,顧甚体面?説甚羞恥?
書き下し
春秋の人は可否を計り、禮義を畏れ、體面を惜しむ。戰國の人は只だ是れ利害を計り、機械變詐す。苟しくも謀成り計得ば、何の體面をか顧みん。甚の羞恥をか說かん。
現代語訳
春秋の人は可か否かを計り、礼義を畏れ、体面を惜しみました。戦国の人はただ損得を計り、からくりと欺きを使います。謀りが成り計略が当たれば、体面など顧みるでしょうか。恥など語るでしょうか。
解説
春秋と戦国の差を、判断の基準で示します。可否と礼義と体面から、損得と欺きへ。前に出てきた、春秋は威力の世界で戦国は智巧の世界だという段と対応します。そして体面も恥も無くなったと嘆きます。時代が下るほど基準が外へ移るという歴史観が、二つの時代の比較で具体化された一段です。時代が下るほど基準が外へ移る、という歴史観の具体化です。
この章句が説くこと
春秋戦国可否損得体面
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