呻吟語 / 外篇・世運・皆な似氣の鍾むる所
天地有真氣,有似氣。故有鳳皇則有昭明,有粟穀則有稂莠,兔葵似葵,燕麥似麥,野菽似菽,槐藍似槐之類。人亦然皆似氣之所鍾也。
新字:天地有真気,有似気。故有鳳皇則有昭明,有粟穀則有稂莠,兔葵似葵,燕麦似麦,野菽似菽,槐藍似槐之類。人亦然皆似気之所鍾也。
書き下し
天地に真氣有り、似氣有り。故に鳳皇有れば則ち昭明有り、粟穀有れば則ち稂莠有り。兔葵は葵に似、燕麥は麥に似、野菽は菽に似、槐藍は槐に似るの類なり。人も亦た然り、皆な似氣の鍾むる所なり。
現代語訳
天地には真の気があり、似た気があります。だから鳳凰があれば昭明という似た鳥があり、穀物があれば雑草があります。兎葵は葵に似、烏麦は麦に似、野の豆は豆に似、槐藍は槐に似ています。人もまた同じで、みな似た気が集まったものです。
解説
本物には必ず似た偽物が伴うという法則を、動植物の例で並べます。鳳凰と昭明、穀物と雑草、そして四つの似た草。どれも見分けにくいものばかりです。そして最後に、人も同じだと添えられます。本物らしく見える人が必ずいるという指摘で、前に出てきた、莠が苗に似ているから憎まれるという段と通じます。本物らしく見える人が必ずいる、という指摘になっています。
この章句が説くこと
真偽似る雑草見分け人
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