呻吟語 / 外篇・天地・何の氣の生ずる所なれば則ち何の氣に宜し
萬物得天地之氣以生,有宜溫者,有宜微溫者,有宜太溫者,有宜溫而風者,有宜溫而濕者,有宜溫而燥者,有宜溫而時風時濕者。何氣所生,則宜何氣,得之則長養,失之則傷病。
新字:万物得天地之気以生,有宜温者,有宜微温者,有宜太温者,有宜温而風者,有宜温而湿者,有宜温而燥者,有宜温而時風時湿者。何気所生,則宜何気,得之則長養,失之則傷病。
書き下し
萬物は天地の氣を得て以て生ず。溫に宜しき者有り、微溫に宜しき者有り、太溫に宜しき者有り、溫にして風なるに宜しき者有り、溫にして濕なるに宜しき者有り、溫にして燥なるに宜しき者有り、溫にして時に風き時に濕なるに宜しき者有り。何の氣の生ずる所なれば則ち何の氣に宜し。之を得れば則ち長養し、之を失へば則ち傷病す。
現代語訳
万物は天地の気を得て生まれます。温かいのがよいもの、少し温かいのがよいもの、大いに温かいのがよいもの、温かくて風があるのがよいもの、温かくて湿っているのがよいもの、温かくて乾いているのがよいもの、温かくて時に風があり時に湿るのがよいものがあります。どの気から生まれたかによって、どの気が合うかが決まります。それを得れば育ち、失えば傷み病みます。
解説
温という一つの条件だけで、七通りの好みを並べます。同じ温かさでも、風や湿りの有無で合う合わないが分かれる。生まれた時の気が、その後に必要な気を決めるという法則です。人の育ち方にもそのまま当てはまり、一律の環境を与えても合わない者が出るという含みが読み取れます。一律の環境を与えても、合わない者が出るということです。

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