呻吟語 / 外篇・天地・在天の天、在人の天
有在天之天,有在人之天。有在天之先天,太極是已;有在天之後天,陰陽五行是已。有在人之先天,元氣、無理是已;有在人之後天,血氣、心知是已。
新字:有在天之天,有在人之天。有在天之先天,太極是已;有在天之後天,陰陽五行是已。有在人之先天,元気、無理是已;有在人之後天,血気、心知是已。
書き下し
在天の天有り、在人の天有り。在天の先天有り、太極是れのみ。在天の後天有り、陰陽五行是れのみ。在人の先天有り、元氣・無理是れのみ。在人の後天有り、血氣・心知是れのみ。
現代語訳
天にある天があり、人にある天があります。天にある先天があり、太極がそれです。天にある後天があり、陰陽五行がそれです。人にある先天があり、元の気と形なき理がそれです。人にある後天があり、血の気と心の知がそれです。
解説
天を二軸で四つに分けます。天か人か、先天か後天か。そして四つの枡にそれぞれの中身を当てはめます。太極、陰陽五行、元気と理、血気と心知。天という語が指すものが場面ごとに違うので、まず整理が要るという構えです。前に出てきた三つの天の分類と合わせて読める一段になっています。天という語が場面ごとに違うので、まず整理が要るのです。
この章句が説くこと
天先天後天分類整理
関連する章句
-
『呻吟語』外篇・天地・自然・當然・不得不然自然を之れ天と謂ひ、當然を之れ天と謂ひ、不得不然を之れ天と謂ふ。陽亢れば必ず旱し、久しく旱すれば必ず陰り、久しく陰れば必ず雨ふり、久しく雨ふれば必ず晴る。此れを之れ自然と謂ふ。君尊く臣卑しく、父坐して子立ち、夫唱へて婦隨ひ、兄友にして弟恭なり。此れを之れ當然と謂ふ。小は大に役せられ、弱は強に役せられ、貧は富に役せられ、賤は貴に役せらる。此れを之れ不得不然と謂ふ。
-
『呻吟語』内篇・問學・希天・達天・合天・為天希天の學有り、達天の學有り、合天の學有り、為天の學有り。
-
『墨子』尚同上天下の百姓、皆な天に上同するも、一にして天に上同せざれば、則ち菑、猶お未だ去らざるなり。今、若し天、飄風苦雨、湊湊として至る者は、此れ天の百姓の天に上同せざるを罰する所以の者なり。
-
『後世への最大遺物』第二回・一俵の米は百万の価値があったこうして初めて一俵の米を取った。その人の自伝によりますれば、「米を一俵取ったときの私の喜びは何ともいえなかった。これ天が初めて私に直接に授けたものにして、その一俵は私にとっては百万の価値があった」というてある。それからその方法をだんだん続けまして、二十歳のときに伯父さんの家を辞した。そのときには三、四俵の米を持っておった。それから仕上げた人であります。それでこの人の生涯を初めから終りまで見ますと、「この宇宙というものは実に、天の造ってくださったもので、天というものは実に恩恵の深いもので、人間を助けよう助けようとばかり思っている。それだから、もしわれわれがこの身を天と地とに委ねて天の法則に従っていったならば、われわれは欲せずといえども天がわれわれを助けてくれる」という、こういう考えであります。
-
『墨子』尚同中夫れ既に天子に尚同するも、未だ天に尚同せざる者は、則ち天菑、將に猶お未だ止まざらんとするなり。故に若し天、寒熱を降すこと節ならず、霜雪雨露、時ならず、五榖熟せず六畜遂げず、疾菑戾疫、飄風苦雨、荐臻して至る者は、此れ天の罰を降すなり。將に以て下人の天に尚同せざるを罰せんとするなり。
-
『呻吟語』内篇・修身・天と人と我吉凶禍福は是れ天の主張、毀譽予奪は是れ人の主張、立身行己は是れ我の主張なり。此の三つの者は、相奪はざるなり。