呻吟語 / 外篇・天地・天禍を貪りて以て亡ぶに至る
天欲大小人之惡,必使其惡常得志。彼小人者,惟恐其惡之不遂也,故貪天禍以至於亡。
新字:天欲大小人之悪,必使其悪常得志。彼小人者,惟恐其悪之不遂也,故貪天禍以至於亡。
書き下し
天は小人の惡を大にせんと欲せば、必ず其の惡をして常に志を得しむ。彼の小人なる者は、惟だ其の惡の遂げざるを恐るるなり。故に天禍を貪りて以て亡ぶに至る。
現代語訳
天が小人の悪を大きくしようとするときは、必ずその悪をいつも思い通りにさせます。小人のほうは、ただ悪が遂げられないことだけを恐れます。だから天の禍を貪って、滅びに至ります。
解説
悪がうまくいっている状態を、天の仕掛けとして読み解きます。思い通りになるからこそ止まらず、貪って滅びに至る。順調さが罠だという見方で、前に出てきた、順境に処するのが最も難しいという段と同じ構図です。悪人が栄えている光景への、この書なりの答えにもなっています。悪人が栄えている光景への、この書なりの答えです。
この章句が説くこと
順調罠悪滅び天
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