呻吟語 / 外篇・天地・盛德は地に如くは莫し
盛德莫如地,萬物於地,惡道無以加矣。聽其所為而莫之憾也,負菏生成而莫之厭也。故君子卑法地,樂莫大焉。
新字:盛徳莫如地,万物於地,悪道無以加矣。聴其所為而莫之憾也,負菏生成而莫之厭也。故君子卑法地,楽莫大焉。
書き下し
盛德は地に如くは莫し。萬物地に於ける、惡道以て加ふる無し。其の為す所を聽して之を憾むる莫きなり。菏を負ひ生成して之を厭ふ莫きなり。故に君子は卑くして地に法る。樂しみ焉より大なるは莫し。
現代語訳
盛んな徳では地に及ぶものがありません。万物が地に対して、これ以上ないほど悪いことをします。それでも好きにさせて恨むことがありません。重荷を負い生み育てて、厭うことがありません。だから君子は身を低くして地に倣います。これより大きな楽しみはありません。
解説
地の徳を、踏まれ汚されても恨まないことに見ます。万物が地に対して最悪のことをするという言い方が率直で、それでも許し、負い、育てる。そして君子はそれに倣うとされます。最後の一句が意外で、これを大きな楽しみと呼びます。耐えることではなく楽しみとして描かれているのが、この段の要です。耐えることではなく楽しみとして描かれているのが、要です。
この章句が説くこと
地徳受容卑下楽しみ
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