呻吟語 / 外篇・天地・而るを況んや人に於てをや
天地萬物只是一個漸,故能成,故能久。所以成物悠者,漸之象也;久者,漸之積也。天地萬物不能頓也,而況於人乎?
新字:天地万物只是一個漸,故能成,故能久。所以成物悠者,漸之象也;久者,漸之積也。天地万物不能頓也,而況於人乎?
書き下し
天地萬物は只だ是れ一個の漸なり。故に能く成り、故に能く久し。物を成す所以の悠は、漸の象なり。久は、漸の積なり。天地萬物すら頓なる能はず、而るを況んや人に於てをや。
現代語訳
天地万物はただ次第に進むだけです。だから成ることができ、久しくあることができます。物を成す悠かさは、次第に進む姿です。久しいというのは、次第の積み重ねです。天地万物でさえ一足飛びにできないのに、まして人ならなおさらです。
解説
漸を、成ることと久しいことの両方の条件とします。そして悠と久という二字を、漸の姿と漸の積み重ねとして説明します。最後の一句が効いていて、天地でさえ一足飛びにできないのだから人ならなおさらだ、と。規模の大きいものを先に持ち出して、人の場合を当然にする論法になっています。規模の大きいものを先に出して、人の場合を当然にする論法です。
この章句が説くこと
漸悠久積み重ね一足飛び規模
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