呻吟語 / 外篇・天地・多少の淫巧、多少の發揮
春夏後看萬物繁華,造化有多少淫巧,多少發揮,多少張大,元氣安得不斲喪?機緘安得不窮盡?此所以虛損之極,成否塞,成渾沌也。
新字:春夏後看万物繁華,造化有多少淫巧,多少発揮,多少張大,元気安得不斲喪?機緘安得不窮尽?此所以虚損之極,成否塞,成渾沌也。
書き下し
春夏の後、萬物の繁華を看るに、造化に多少の淫巧、多少の發揮、多少の張大有り。元氣安くんぞ斲喪せざるを得ん。機緘安くんぞ窮盡せざるを得ん。此れ虛損の極み、否塞と成り、渾沌と成る所以なり。
現代語訳
春と夏の後、万物が咲き盛るのを見れば、造化にどれほどの過ぎた巧みさ、どれほどの発揮、どれほどの張り出しがあることでしょうか。元の気がどうして削られずにいられるでしょうか。仕掛けがどうして尽きずにいられるでしょうか。これが虚しく損なわれきって、塞がり、混沌に至る理由です。
解説
花盛りの光景を、消耗の証拠として見ます。派手に咲き誇るぶん、元の気が削られている。そして最後は塞がりと混沌に至るとされます。繁栄を喜ばしいものではなく、代価を払っている状態として描く見方です。前に出てきた、万物が茂れば天地が壊れるという段と同じ立場が、季節の情景で示されています。繁栄を、代価を払っている状態として描く見方です。
この章句が説くこと
繁栄消耗元気代価混沌
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