呻吟語 / 外篇・天地・故に坤を母と稱す
地道,好生之至也,凡物之有根種者,必與之生。盡物之分量,盡己之力量,不至寒凝枯敗不止也、故曰坤稱母。
新字:地道,好生之至也,凡物之有根種者,必与之生。尽物之分量,尽己之力量,不至寒凝枯敗不止也、故曰坤称母。
書き下し
地道は、好生の至りなり。凡そ物の根種有る者は、必ず之に生を與ふ。物の分量を盡くし、己の力量を盡くし、寒凝枯敗に至らざれば止まざるなり。故に坤を母と稱す。
現代語訳
地の道は、生を好むことの極みです。およそ根や種を持つものには、必ず生を与えます。物の分量を尽くし、自分の力量を尽くし、寒さに凍り枯れ果てるまでやめません。だから坤を母と呼びます。
解説
地の働きを、選ばず与え尽くすことに見ます。根や種があれば必ず生を与え、限界まで力を注ぐ。選別も出し惜しみもありません。だから母と呼ばれる、と。無条件に与え続ける姿を母性の定義としており、前の段の天の明るさと対になって、天地の性質が描き分けられています。無条件に与え続ける姿を、母性の定義としています。前の段の天の明るさと対になった描き分けです。
この章句が説くこと
地生母無選別尽力
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