呻吟語 / 外篇・天地・五氣惟だ嚴寒のみ最も仁なり
五氣惟嚴寒最仁。
新字:五気惟厳寒最仁。
書き下し
五氣は惟だ嚴寒のみ最も仁なり。
現代語訳
五つの気のうち、厳しい寒さこそが最も仁です。
解説
前の二段を受けた結論です。温かい気ではなく、厳しい寒さが最も仁だとします。理由は前の段にあり、陽を内に培うからです。優しさを仁と見る目からすれば逆説ですが、育てる働きで測れば筋が通ります。厳しさが最も慈しみ深いという見方は、人の育て方にもそのまま当てはめられる一段になっています。人の育て方にも、そのまま当てはめられる一段です。
この章句が説くこと
仁厳寒逆説育成慈しみ
関連する章句
-
論語・雍也篇宰我問いて曰く、「仁者は之に告げて『井に仁有り』と曰うと雖も、其れ之に従わんか。」子曰く、「何為れぞ其れ然らんや。君子は逝かしむ可きも、陥る可からず。欺く可きも、罔う可からず。」
-
論語・八佾篇子曰く、人にして仁ならずんば、礼を如(いかん)せん;人にして仁ならずんば、楽を如せん。
-
論語・憲問篇「克・伐・怨・欲、行われずんば、以て仁と為す可きか。」子曰く、「以て難しと為す可し。仁は則ち吾知らざるなり。」
-
論語・里仁篇子曰わく、不仁者は久しく約に処るべからず、長く楽に処るべからず。仁者は仁に安んじ、知者は仁を利とす。
-
論語・里仁篇子曰わく、ただ仁者のみよく人を好み、よく人を悪む。
-
論語・微子篇微子これを去り、箕子これに為に奴となり、比干諫めて死す。孔子曰わく、殷に三仁有り。