呻吟語 / 内篇・養生・惟だ智者のみ泄らすを知る
惟智者知泄。
書き下し
惟だ智者のみ泄らすを知る。
現代語訳
ただ智者だけが、流すべきことを知っています。
解説
前の段と対になる一行です。仁者は流せる、智者は流すと知っている。できることと知っていることを分けているのが要点で、二つ揃って初めて実行されます。八字ほどの短句ですが、直前の水の比喩を受けて、養生の第一が溜め込まないことにあると示す位置に置かれています。できることと知っていることを、分けているのが要点です。二つ揃って初めて実行されるということでしょう。
この章句が説くこと
智者知る流す対養生
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『呻吟語』内篇・養生・惟だ仁者のみ能く泄らす夫れ水は之を遏むるは、乃ち之を多くする所以なり。之を泄らすは、乃ち之を竭くす所以なり。惟だ仁者のみ能く泄らす。
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『呻吟語』外篇・人情・惟だ智者のみ多きを憂ふ人皆な少なきの憂ひ為るを知りて、多きの憂ひ為るを知らざるなり。惟だ智者のみ多きを憂ふ。
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『呻吟語』内篇・修身・寡言者のみ過ち寡し惟だ聖賢のみ終日話を說きて一字の差失無し。其の餘は都て之を擬して而る後に言ふを要す。餘り有るも、敢へて盡くさず。然らずんば未だ過ち無き者有らず。故に惟だ寡言者のみ過ち寡し。
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『呻吟語』内篇・應務・見先づ定まればなり昧き者は其の一を知りて、其の二を知らず。其の見る所を見て其の見ざる所を見ず。故に事に於て克く濟す有ること鮮し。惟だ智者のみ能く柔に能く剛に、能く圓に能く方に、能く存し能く亡し、能く顯はれ能く藏る。舉世懼れ且つ疑ふも、彼確然として之を為し、卒に料る所の如き者は、見先づ定まればなり。
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『呻吟語』内篇・修身・聰明にして愚なるは其の大智なり愚者は人之を笑ひ、聰明なる者は人之を疑ふ。聰明にして愚なるは、其の大智なり。夫れ《詩》に云ふ、「哲として愚ならざるは靡し」と。則ち愚ならざるは哲に非ざるを知る。
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