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呻吟語 / 内篇・應務・先づ物我の藩籬を推し開く

植萬古綱常,先立定自家地步;做兩間事業,先推開物我藩籬。

新字:植万古綱常,先立定自家地歩;做両間事業,先推開物我藩籬。

書き下し

萬古の綱常を植うるは、先づ自家の地步を立定す。兩間の事業を做すは、先づ物我の藩籬を推し開く。

現代語訳

万古の綱常を打ち立てるには、まず自分の足場を定めます。天地のあいだの事業をなすには、まず物と我を隔てる垣根を押し開きます。

解説

二つの大事業に、それぞれ先立つ一手を示します。綱常には自分の足場、事業には物我の垣根を外すこと。前者は自分を固め、後者は自分を開く。方向が正反対なのが面白いところです。固めるべき場面と、開くべき場面がある。對句の形で、着手の順序を示した一段になっています。固めるべき場面と、開くべき場面がある。方向が正反対の二つを並べて、着手の順序を示した一段です。

この章句が説くこと

綱常足場物我垣根着手

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