呻吟語 / 内篇・應務・先づ我の字を閣起す
處天下事,先把我字閣起,千軍萬馬中,先把人字閣起。
新字:処天下事,先把我字閣起,千軍万馬中,先把人字閣起。
書き下し
天下の事に處するは、先づ我の字を把りて閣起す。千軍萬馬の中は、先づ人の字を把りて閣起す。
現代語訳
天下の事に処するときは、まず我という字を棚に上げます。千の軍勢万の馬の中では、まず人という字を棚に上げます。
解説
場面によって、棚に上げるものを変えます。政の場では自分、戦場では他人。前者は私心を除くため、後者は情に流されないためでしょう。二十字足らずで正反対の指示を並べるので、印象に残ります。どちらも判断を曇らせるものを一つだけ外すという構造で、場面ごとの邪魔物を名指しした一段になっています。場面ごとの邪魔物を、一つだけ名指しした一段です。
この章句が説くこと
私心戦場棚上げ判断場面
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