呻吟語 / 内篇・應務・先づ我の字を閣起す
處天下事,先把我字閣起,千軍萬馬中,先把人字閣起。
新字:処天下事,先把我字閣起,千軍万馬中,先把人字閣起。
書き下し
天下の事に處するは、先づ我の字を把りて閣起す。千軍萬馬の中は、先づ人の字を把りて閣起す。
現代語訳
天下の事に処するときは、まず我という字を棚に上げます。千の軍勢万の馬の中では、まず人という字を棚に上げます。
解説
場面によって、棚に上げるものを変えます。政の場では自分、戦場では他人。前者は私心を除くため、後者は情に流されないためでしょう。二十字足らずで正反対の指示を並べるので、印象に残ります。どちらも判断を曇らせるものを一つだけ外すという構造で、場面ごとの邪魔物を名指しした一段になっています。場面ごとの邪魔物を、一つだけ名指しした一段です。

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本の中身を見るこの章句が説くこと
私心戦場棚上げ判断場面
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葉隠・聞書第十一夏目舎人(なつめとねり)物語の事。出陣には米を袋に入れて持つべし。肌着はむじなの皮にすべし。虫出来(いでき)ぬものなり。長陣(ながじん)には虫出来て難儀(なんぎ)するものなり。槍合(やりあわ)せの時敵の強弱見様、うつむきて懸かるは黒く見え、強きなり。あふのきて懸かるは白く見え、弱きなり。
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孫子・虚実篇孫子曰く、凡そ先に戦地に処して敵を待つ者は佚く、後に戦地に処して戦いに趨く者は労す。
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『武家小学』・馬術の修行一先夙に起て手洗ひ。口漱。櫛けづり等。前章のどくして。座席に出。諸士に謁し賓客に應對し。猶閑あらば庭に於て馬をせめ又馬に乘て其修行有るべし。夫馬は士の足也。馬術を熟せざれば軍戰の用に達する事なし。故に古人是を重じたり。又相馬の法は軍戰實川の本意を失べからず。見分美しく目を喜しむるばかりは士の用法にあらず。心得有べし。
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