呻吟語 / 内篇・應務・大執持と真涵養
利害死生間有毅然不奪之介,此謂大執持。驚急喜怒事無卒然遽變之容,此謂真涵養。
新字:利害死生間有毅然不奪之介,此謂大執持。驚急喜怒事無卒然遽変之容,此謂真涵養。
書き下し
利害死生の間に毅然として奪はれざるの介有り、此れを大執持と謂ふ。驚急喜怒の事に卒然遽變の容無し、此れを真涵養と謂ふ。
現代語訳
利害や生死のあいだで、毅然として奪われない節がある。これを大いなる守りと言います。驚きや急ぎ、喜びや怒りの事に、急に顔つきが変わることが無い。これを本物の養いと言います。
解説
守りと養いを、それぞれ試される場面から定義します。守りは利害と生死、養いは驚きと喜怒。どちらも極端な場面で、そこで動かないかどうかだけが判定材料です。平時の振る舞いは一切入っていません。前に出てきた、平時の評判は当てにならないという段と同じ立場で、こちらは定義の形で示されています。平時の振る舞いが、一切入っていないのが特徴です。
この章句が説くこと
執持涵養利害驚急定義
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