呻吟語 / 内篇・應務・敗るるを恕して其の再展を防ぐ
事不關係都歇過到關係時悔之何及?事幸不敗都饒過,到敗事時懲之何益?是以君子不忽小防,其敗也不恕敗,防其再展。此心與旁觀者一般,何事不濟?
新字:事不関係都歇過到関係時悔之何及?事幸不敗都饒過,到敗事時懲之何益?是以君子不忽小防,其敗也不恕敗,防其再展。此心与旁観者一般,何事不済?
書き下し
事關係せざれば都て歇過するも、關係する時に到れば之を悔ゆとも何ぞ及ばん。事幸ひに敗れざれば都て饒過するも、事を敗る時に到りて之を懲らすとも何の益あらん。是を以て君子は小防を忽せにせず。其の敗るるや敗るるを恕さず、其の再展を防ぐ。此の心は旁觀者と一般なれば、何事か濟らざらん。
現代語訳
事が自分に関わらないうちは見過ごしていても、関わってくる時になって悔やんでも間に合いません。事が幸いにして失敗しないうちは大目に見ていても、失敗した時に懲らしめても何の益があるでしょうか。だから君子は小さな防ぎをおろそかにしません。失敗したときには失敗を許さず、その再発を防ぎます。この心が傍観者と同じであるなら、どんな事が成らないでしょうか。
解説
見過ごしの二つの型を示します。自分に関わらないから、まだ失敗していないから。どちらも時が来てからでは間に合いません。そして失敗後の扱いが示されます。許さないのは懲らしめのためではなく再発を防ぐため。最後の一句が効いていて、当事者になっても傍観者と同じ冷静さを保てるかが問われています。当事者になっても、傍観者と同じ冷静さを保てるかが問われます。
この章句が説くこと
予防見過ごし再発傍観冷静
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