呻吟語 / 内篇・應務・耐心もて他を體す
人情要耐心體他,體到悉處,則人可寡過,我可寡怨。
新字:人情要耐心体他,体到悉処,則人可寡過,我可寡怨。
書き下し
人情は耐心もて他を體するを要す。體して悉處に到れば、則ち人は過ちを寡くす可く、我は怨みを寡くす可し。
現代語訳
人の情は、辛抱強く身をもって汲むことが必要です。汲んで行き届くところまで至れば、相手は過ちを少なくでき、自分は怨みを少なくできます。
解説
人の情を汲むことに、辛抱強さという条件を付けます。一度で分かるものではないからでしょう。そして効き目が二つ示されます。相手の過ちが減り、自分の怨みが減る。双方に利があるという形で示されているので、思いやりが道徳ではなく実務として位置づけられています。前に出てきた体悉の議論の、効果の側です。思いやりが、道徳ではなく実務として位置づけられています。
この章句が説くこと
人情忍耐体悉過ち怨み
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