呻吟語 / 内篇・應務・智者の忽は愚者の詳に若かず
凡人應酬多不經思,一向任情做去,所以動多有悔。若心頭有一分檢點,便有一分得處,智者之忽固不若愚者之詳也。
新字:凡人応酬多不経思,一向任情做去,所以動多有悔。若心頭有一分検点,便有一分得処,智者之忽固不若愚者之詳也。
書き下し
凡そ人の應酬は多く思を經ず、一向に情に任せて做し去る。所以に動もすれば悔多し。若し心頭に一分の檢點有らば、便ち一分の得處有り。智者の忽は固より愚者の詳に若かざるなり。
現代語訳
およそ人の応対は多くが考えを経ず、ひたすら情のままにやってしまいます。だから動けば悔いが多いのです。もし心に一分の点検があれば、それだけ一分の得るところがあります。智者の疎かさは、もとより愚者の詳しさに及びません。
解説
応対の失敗を、考えずに情のまま動くことに帰します。そして点検の量と得るものが一分ごとに対応するとします。最後の一句が要点で、智者でも疎かにすれば愚者の丁寧さに負ける。才の差より手続きの差のほうが大きいという見方で、丁寧さが才能を上回る場面を示した一段になっています。丁寧さが才能を上回る場面を、示した一段になっています。
この章句が説くこと
応対点検情才丁寧
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