呻吟語 / 内篇・應務・不美の質を變化するは甚だ難し
予平生處人處事,淚切之病卄居其九,一向在這裡克,只憑消磨不去。始知不美之質變化甚難,而況以無恒之志、不深之養,如何能變化得?若志定而養深,便是下愚也移得一半。
新字:予平生処人処事,涙切之病卄居其九,一向在這裡克,只憑消磨不去。始知不美之質変化甚難,而況以無恒之志、不深之養,如何能変化得?若志定而養深,便是下愚也移得一半。
書き下し
予平生人に處し事に處するに、淚切の病は卄に九を居る。一向に這裡に在りて克つも、只だ消磨し去らざるに憑る。始めて知る、不美の質を變化するは甚だ難きことを。而るに況んや無恒の志、不深の養を以てせば、如何ぞ能く變化し得ん。若し志定まりて養深ければ、便ち是れ下愚も一半は移し得ん。
現代語訳
私は生涯、人に接し事に処するのに、性急という病が二十のうち十九を占めています。ずっとここで克とうとしてきましたが、すり減って消えることがありません。そこで初めて知りました。善くない質を変えることは実に難しいのだと。まして常の無い志と、深くない養いでは、どうして変えられるでしょうか。もし志が定まり養いが深ければ、下愚の者でも半分は移せるはずです。
解説
自分の性急さが、生涯かけても消えないと告白します。そこから、気質を変えるのは実に難しいという一般論が導かれます。前に出てきた、気質は次第に改まらないことはないという段とは、やや調子が違う。ただし最後に条件が示されます。志が定まり養いが深ければ半分は動く。難しさを認めたうえで、条件を示して終える形です。
この章句が説くこと
気質性急変化告白条件
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