呻吟語 / 内篇・應務・言ひ難きの恨みを種うる可からず
禮無不報,不必開多事之端怨;無不酬,不可種難言之恨。
新字:礼無不報,不必開多事之端怨;無不酬,不可種難言之恨。
書き下し
禮は報いざる無し、多事の端を開くを必せず。怨は酬いざる無し、言ひ難きの恨みを種うる可からず。
現代語訳
礼は必ず返ってきます。わざわざ面倒の糸口を開く必要はありません。怨みも必ず報いられます。言い出しにくい恨みの種を蒔いてはいけません。
解説
礼と怨みを、どちらも必ず返ってくるものとして並べます。だから礼を掛けすぎれば面倒が始まり、怨みを買えば必ず返ってくる。とくに後半の、言い出しにくい恨みという言い方が具体的です。相手が口に出せないぶん、こちらには見えないまま溜まっていく。返報の必然を前提に、蒔く種を選べという一段になっています。返報の必然を前提に、蒔く種を選べという一段です。
この章句が説くこと
返報礼怨み種必然
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