呻吟語 / 内篇・應務・萬旅を操ること一人の若し
善用力者,舉百鈞若一羽,善用眾者,操萬旅若一人。
新字:善用力者,舉百鈞若一羽,善用眾者,操万旅若一人。
書き下し
善く力を用ふる者は、百鈞を舉ぐること一羽の若し。善く眾を用ふる者は、萬旅を操ること一人の若し。
現代語訳
上手に力を用いる者は、百鈞の重さを一枚の羽のように持ち上げます。上手に人を用いる者は、万の軍勢を一人のように動かします。
解説
力と人について、上手な使い方を同じ形で示します。重いものを軽く、多いものを一つのように。どちらも、量の多さが手応えとして現れないのが上手さの印だとされます。前に出てきた、大事業でも力を費やさないという段と同じ見方で、こちらは持ち上げる重さと動かす人数という具体で示されています。量の多さが手応えに現れないのが、上手さの印です。
この章句が説くこと
用力用衆軽やか統率上手
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