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呻吟語 / 内篇・應務・只だ他の一分を用ふ

豪雄之氣雖正多粗,只用他一分,便足濟事,那九分都多了,反以憤事矣。

新字:豪雄之気雖正多粗,只用他一分,便足済事,那九分都多了,反以憤事矣。

書き下し

豪雄の氣は正しと雖も多く粗なり。只だ他の一分を用ふれば、便ち事を濟すに足る。那の九分は都て多し。反って以て事を憤る。

現代語訳

豪快で雄々しい気は、正しくはあってもたいてい粗いものです。そのうち一分だけを用いれば、事を済ませるには十分です。残る九分はみな余分で、かえって事を壊します。

解説

勢いのある気を、量の問題として扱います。一割使えば足り、残り九割は害になる。捨てよとは言わず、配分を変えよと言うのが特徴です。前に出てきた、剛と明を必要な分だけ使うという段と同じ主張で、こちらは一割九割という具体的な数字が示されているぶん、加減の目安として分かりやすくなっています。一割九割という数字が、加減の目安になっています。

この章句が説くこと

豪気加減一分過剰配分

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