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呻吟語 / 内篇・倫理・情愛義に過ぐるは、子孫の災なり

雨澤過潤,萬物之災也;恩寵過禮,臣妾之災也;情愛過義,子孫之災也。

新字:雨沢過潤,万物之災也;恩寵過礼,臣妾之災也;情愛過義,子孫之災也。

書き下し

雨澤の潤ひに過ぐるは、萬物の災なり。恩寵の禮に過ぐるは、臣妾の災なり。情愛の義に過ぐるは、子孫の災なり。

現代語訳

雨の恵みが潤いすぎるのは、万物の災いです。恩寵が礼を越えるのは、臣下や側近の災いです。情愛が義を越えるのは、子孫の災いです。

解説

与えすぎることの害が、三つの場面で示されます。雨が多すぎれば作物が傷み、恩寵が過ぎれば臣下が身を滅ぼし、情愛が過ぎれば子孫が損なわれる。どれも与える側の善意が、受ける側の災いになるという構造です。雨から始めて人の関係へ移る並べ方が効いていて、度を越した愛情が害だという指摘に自然さが出ています。恵みが害になる境目を、与える側が測らねばならないという話でもあります。

この章句が説くこと

過剰雨沢恩寵情愛

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