呻吟語 / 内篇・應務・人の短を諱まずして又た之を訐く
禍莫大於不體人之私而又苦之,仇莫深於不諱人之短而又訐之。
新字:禍莫大於不体人之私而又苦之,仇莫深於不諱人之短而又訐之。
書き下し
禍は人の私を體せずして又た之を苦しむるより大なるは莫し。仇は人の短を諱まずして又た之を訐くより深きは莫し。
現代語訳
禍で、相手の私情を汲まないうえに苦しめることより大きなものはありません。恨みで、相手の短所を憚らないうえに暴き立てることより深いものはありません。
解説
最悪の二つを、どちらも二段構えで示します。汲まないだけでなく苦しめる、憚らないだけでなく暴く。一段目までなら鈍いだけですが、二段目が加わると害になります。前に出てきた、相手の言えない不都合を察して避けよという段の裏返しにあたり、察しの無さが敵意に転じる境目が示されています。察しの無さが敵意に転じる境目が、示されています。
この章句が説くこと
私情短所暴露恨み察し
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