李衛公問対 / 卷下
朕觀千章萬句,不出乎『多方以誤之』一句而已。
新字:朕観千章万句,不出乎『多方以誤之』一句而已。
書き下し
朕、千章萬句を觀るに、『多方以て之を誤らしむ』の一句を出でざるのみ。
現代語訳
私が数多くの兵法書の言葉を見てきたところ、結局のところ「あらゆる手立てで相手を誤らせる」という一句に尽きるものだ。
解説
数多くの兵法の教えを突き詰めれば、要は相手の判断を狂わせることに帰着するという核心を突いた言葉である。力ずくで押し切るのではなく、相手が誤った選択をするように仕向けることこそが、最も効率のよい勝ち方だという見方である。仕事上の駆け引きや交渉でも、正面から力を競うより、相手の思い込みや判断の隙を突く方が事が運びやすいことは多い。ただしそれは同時に、自分自身が誤らされないよう常に警戒する必要があるという教えでもある。
この章句が説くこと
誤らせる判断核心
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孫子・地形篇卒を視ること嬰児の如し、故に之と深谿に赴くべし。卒を視ること愛子の如し、故に之と俱に死すべし。厚くして使う能わず、愛して令する能わず、乱れて治むる能わざれば、譬えば驕子の若く、用うべからざるなり。
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『正法眼蔵随聞記』巻一亦云く、我れ若し、南泉なりせば即ち云べし、道ひ得たりとも便ち斬却せん、道ひ得ずとも便ち斬御せん、何人か猫児をあらそふ、何人か猫児を救ふと、大衆に代て云ん、既に道ひ得ず和尚猫児を斬御せよと、亦大衆に代て云ん、和尚只一刀両段を知て一刀一段を知らずと、奘云く、如何是一刀一段、師云く、猫児是、
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