呻吟語 / 内篇・應務・夷狄患難の中に在るも
胸中無一毫欠缺,身上無一些點染,便是羲皇以上人,即在夷狄患難中,何異玉燭春台上?
新字:胸中無一毫欠欠,身上無一些点染,便是羲皇以上人,即在夷狄患難中,何異玉燭春台上?
書き下し
胸中に一毫の欠缺無く、身上に一些の點染無くんば、便ち是れ羲皇以上の人なり。即ち夷狄患難の中に在るも、何ぞ玉燭春台の上に異ならん。
現代語訳
胸の中に毛ほどの欠けも無く、身の上にわずかな汚れも無ければ、それはもう伏羲より前の世の人です。たとえ異国や患難の中にいても、澄んだ灯りと春の高殿の上にいるのと何が違うでしょうか。
解説
内側が満ちて汚れが無ければ、どこにいても同じだと言います。異国でも患難の中でも、春の高殿にいるのと変わらない。境遇が幸不幸を決めないという主張ですが、条件が厳しく、欠けも汚れも毛ほども無いことが求められます。前に出てきた、外から来るものを栄辱としないという段と同じで、内側の充実が唯一の条件になっています。
この章句が説くこと
内実境遇患難充足不動
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