呻吟語 / 内篇・應務・這れ才かに是れ化工
掀天揭地事業不動聲色,不驚耳目,做得停停妥妥,此為第一妙手,便是入神。譬之天地當春夏之時,發育萬物,何等盛大流行之氣!然視之不見,聽之不聞,豈無風雨雷霆,亦只時發間出,不顯匠作萬物之跡,這才是化工。
新字:掀天掲地事業不動声色,不驚耳目,做得停停妥妥,此為第一妙手,便是入神。譬之天地当春夏之時,発育万物,何等盛大流行之気!然視之不見,聴之不聞,豈無風雨雷霆,亦只時発間出,不顕匠作万物之跡,這才是化工。
書き下し
掀天揭地の事業も聲色を動かさず、耳目を驚かさず、做し得て停停妥妥たる、此れを第一の妙手と為す。便ち是れ神に入る。之を天地に譬ふれば、春夏の時に當たり、萬物を發育す。何等の盛大流行の氣ぞ。然れども之を視れども見えず、之を聽けども聞こえず。豈に風雨雷霆無からんや。亦た只だ時に發し間に出で、萬物を匠作するの跡を顯はさず。這れ才かに是れ化工なり。
現代語訳
天を持ち上げ地をめくるような事業でも、声色を動かさず、耳目を驚かさず、きちんと収まるところに収める。これを第一の妙手とし、神域に入ると言います。天地にたとえれば、春夏の時に万物を育てます。どれほど盛んで流れる気でしょうか。それでも見ようとしても見えず、聞こうとしても聞こえません。風雨や雷が無いわけではありませんが、それも時々現れるだけで、万物を作った跡を見せません。これでこそ造化の働きです。
解説
最上の仕事ぶりを、天地の春夏にたとえます。万物を育てるほどの働きをしながら、見えず聞こえず、作った跡も見せない。派手な雷雨もあるが、それは時折にすぎません。前に出てきた、痕跡を残すのは拙工だという段の到達点で、最大の事業が最も静かであり得るという構図が示されています。最大の事業が最も静かであり得る、という構図です。
この章句が説くこと
静か痕跡天地化工妙手
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