呻吟語 / 内篇・應務・最も是れ拙工
分明不動聲色,濟之有餘,卻露許多痕跡,費許大張皇,最是拙工。
新字:分明不動声色,済之有余,却露許多痕跡,費許大張皇,最是拙工。
書き下し
分明に聲色を動かさずして、之を濟すに餘り有り。卻って許多の痕跡を露はし、許大の張皇を費やすは、最も是れ拙工なり。
現代語訳
はっきりと声色を動かさずに、余裕をもって済ませられるのに、多くの痕跡を残し、大げさに騒ぎ立てる。これが最も下手な仕事です。
解説
仕事の巧拙を、成果ではなく残した痕跡と騒ぎの量で測ります。静かに済むはずのものを、わざわざ大ごとにする。当人は熱心に働いているつもりですが、それが下手の証拠だというのです。有能さを、目立つ働きぶりで判断する目を覆した一段で、済んだのに誰も気づかない仕事が最上ということになります。済んだのに誰も気づかない仕事が、最上ということになります。
この章句が説くこと
巧拙痕跡静か大げさ成果
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