呻吟語 / 内篇・應務・當然・自然・偶然
有當然、有自然、有偶然。君子盡其當然,聽其自然,而不感於偶然;小人泥於偶然,拂其自然,而棄其當然。噫!偶然不可得,並其當然者失之,可哀也。
新字:有当然、有自然、有偶然。君子尽其当然,聴其自然,而不感於偶然;小人泥於偶然,払其自然,而棄其当然。噫!偶然不可得,並其当然者失之,可哀也。
書き下し
當然有り、自然有り、偶然有り。君子は其の當然を盡くし、其の自然を聽き、而して偶然に感ぜず。小人は偶然に泥み、其の自然に拂ひ、而して其の當然を棄つ。噫、偶然を得可からずして、並びに其の當然なる者をも之を失ふ。哀しむ可きなり。
現代語訳
当然があり、自然があり、偶然があります。君子は当然を尽くし、自然に任せ、偶然に心を動かされません。小人は偶然にこだわり、自然に逆らい、当然を捨てます。ああ、偶然は得られないうえに、当然のものまで失う。悲しむべきことです。
解説
三つの然を並べ、扱い方を分けます。当然は尽くす、自然は任せる、偶然は気にしない。小人はこれが逆で、偶然に賭けて自然に逆らい当然を捨てる。そして結末が示されます。偶然は得られず、確実に得られたはずの当然まで失う。まぐれを狙う代価を、正確に言い当てた一段になっています。まぐれを狙う代価を、正確に言い当てた一段です。
この章句が説くこと
当然自然偶然まぐれ代価
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