呻吟語 / 内篇・問學・白日天に當たりて蟻封に爝火を尋ぬ
寄講學諸云:「白日當天,又向蟻封尋爝火;黃金滿室,卻穿鶉結丐藜羹。
新字:寄講学諸云:「白日当天,又向蟻封尋爝火;黄金満室,却穿鶉結丐藜羹。
書き下し
講學の諸に寄せて云ふ、「白日天に當たるに、又た蟻封に向かひて爝火を尋ぬ。黃金室に滿つるに、卻って鶉結を穿ちて藜羹を丐ふ」と。
現代語訳
学を講ずる人々に寄せて言う。白日が天に懸かっているのに、蟻塚のほうへ向かって小さな松明を探している。黄金が室に満ちているのに、継ぎはぎの襤褸を着て粗末な羹を乞うている。
解説
二つの対句で、手元にある大きなものを見ずに外を探す姿を描きます。太陽の下で松明を探し、黄金の中で施しを乞う。どちらも滑稽なほど不釣り合いですが、学問の場ではよく起きることだと言うのです。前に出てきた、目の前に全部あるのに古い議論の蔓に潜り込むという段と同じ主題で、こちらは詩句の形で贈られています。詩句の形で贈られているぶん、耳に残る戒めになっています。
この章句が説くこと
手元外求対句滑稽学問
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