呻吟語 / 内篇・問學・臨別に戒語無し
對左右言,四顧無愧色;對朋友言,臨別無戒語,可謂光明矣,胸中何累之有?
新字:対左右言,四顧無愧色;対朋友言,臨別無戒語,可謂光明矣,胸中何累之有?
書き下し
左右に對して言ひて、四顧するに愧色無く、朋友に對して言ひて、別れに臨みて戒語無くんば、光明と謂ふ可し。胸中何の累か之れ有らん。
現代語訳
側近に向かって話し、あたりを見回しても恥じる色が無く、友に向かって話し、別れ際に口止めの言葉が無ければ、明るく開けていると言えます。胸の中に何の煩わしさがあるでしょうか。
解説
隠し事の有無を、二つの具体的な場面で測ります。話した後に周りを見回して恥じないこと、別れ際に口止めをしないこと。どちらも動作なので、自分で確かめられます。とくに口止めの有無は分かりやすい指標で、他言無用と言った時点で何かを隠しているということになります。実に実用的な自己点検の一段です。他言無用と言った時点で、何かを隠していることになります。
この章句が説くこと
開明隠し事口止め点検胸中
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