呻吟語 / 内篇・問學・觸るれば即ち應ず
其要在存心,其工夫又只在誦詩讀書時便想曰:「此可以為我某事之法,可以藥我某事之病。」如此則臨事時觸之即應,不待思索矣。
新字:其要在存心,其工夫又只在誦詩読書時便想曰:「此可以為我某事之法,可以薬我某事之病。」如此則臨事時触之即応,不待思索矣。
書き下し
其の要は心を存するに在り。其の工夫は又た只だ詩を誦し書を讀む時に在りて便ち想ひて曰く、「此れは以て我が某事の法と為す可し、以て我が某事の病を藥す可し」と。此の如くんば則ち事に臨む時、之に觸るれば即ち應じ、思索を待たざらん。
現代語訳
要はふだんから心に留めておくことです。その工夫はまた、詩を口ずさみ書を読むときに、これは自分のあの事の手本にできる、これは自分のあの事の病の薬にできる、と考えることです。そうすれば事に臨んだとき、触れた途端に応じられ、考え込む必要がありません。
解説
前の段の照合を、読書の段階に前倒しします。読んでいるその時に、自分のどの場面に使えるかを考えておく。そうすれば実際の場面では反射のように応じられる、と。知識を場面に紐づけて蓄えるという方法で、思い出す手間を省く仕組みになっています。読書の実用化として、きわめて具体的な一段です。思い出す手間を省く仕組みとして、実に具体的な一段です。
この章句が説くこと
読書紐づけ即応準備実用
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