呻吟語 / 内篇・問學・沉潛すべし、博洽すべし
理以心得為精,故當沉潛。不然,耳邊口頭也。事以典故為據,故當博洽。不然,臆說杜撰也。
新字:理以心得為精,故当沈潜。不然,耳辺口頭也。事以典故為拠,故当博洽。不然,臆説杜撰也。
書き下し
理は心得を以て精と為す。故に當に沉潛すべし。然らずんば耳邊口頭なるのみ。事は典故を以て據と為す。故に當に博洽すべし。然らずんば臆說杜撰なるのみ。
現代語訳
理は心で得ることで精しくなります。だから深く沈み潜るべきです。そうでなければ耳の端と口先だけのものになります。事は典故を根拠とします。だから広く行き渡って知るべきです。そうでなければ勝手な思いつきの作り話になります。
解説
理と事で、必要な学び方を分けます。理には沈潜、事には博識。深さと広さを対象によって使い分けよという指示です。そして怠った場合の症状も添えられていて、理を怠れば口先だけ、事を怠れば作り話になります。深く読むばかりでも調べるばかりでも足りないという、学び方の配分を示した一段です。深く読むばかりでも、調べるばかりでも足りません。
この章句が説くこと
沈潜博識理事配分
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『呻吟語』内篇・應務・理を推して是れ視る時勢を以て理を低昂する者は、眾人なり。理を以て時勢を低昂する者は、賢人なり。理を推して是れ視、低昂する所無き者は、聖人なり。
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『呻吟語』外篇・品藻・惟だ其の理のみ勢の為す可からずして猶ほ之を為す者有るは、惟だ其の理のみ。此を知らば則ち三仁は五臣と事功を比す可く、孔子は堯・舜と政治を較ぶ可し。
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『正法眼蔵随聞記』巻二法語等を書くにも、文章におほせて書んとし、韻声差へば礙へられなんとするは知りたる咎なり、語言文章はいかにもあれ、思ふ儘の理を順々と書きたらんは、後来も文はわろしと思ふとも、理だにも聞わたらば、道のためには大切なり、余の才学も斯くの如し、