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呻吟語 / 内篇・談道・理一にして氣・勢・利は三なり

先天,理而已矣;後天,氣而已矣;天下,勢而已矣;人情,利而已矣。理一,而氣、勢、利三,勝負可知矣。

新字:先天,理而已矣;後天,気而已矣;天下,勢而已矣;人情,利而已矣。理一,而気、勢、利三,勝負可知矣。

書き下し

先天は、理のみ。後天は、氣のみ。天下は、勢のみ。人情は、利のみ。理は一にして、氣・勢・利は三なり。勝負知る可し。

現代語訳

先天にあるのは理だけです。後天にあるのは気だけです。天下を動かすのは勢いだけです。人の情を動かすのは利だけです。理は一つで、気と勢いと利は三つあります。どちらが勝つかは分かるでしょう。

解説

正しさが現実に負ける理由を、数で示した恐ろしい一段です。理は一つしかないのに、気と勢いと利は三つある。三対一では勝てない。理想が敗れるのを人の心の弱さのせいにせず、構造上そうなっていると言い切ります。それでも理を捨てよとは言いません。勝ち目の薄さを知ったうえで立てということです。負けを承知で立てるかどうかが、ここで問われています。

この章句が説くこと

現実勝負

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