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呻吟語 / 内篇・問學・六合を含むこと一粒の如し

學者只是氣盈,便不長進。含六合如一粒,覓之不見;吐一粒於六合,出之不窮,可謂大人矣。而自處如庸人,初不自表異;退讓如空夫,初不自滿足,抵掌攘臂而視世無人,謂之以善服人則可。

新字:学者只是気盈,便不長進。含六合如一粒,覓之不見;吐一粒於六合,出之不窮,可謂大人矣。而自処如庸人,初不自表異;退譲如空夫,初不自満足,抵掌攘臂而視世無人,謂之以善服人則可。

書き下し

學者は只だ是れ氣盈つれば、便ち長進せず。六合を含むこと一粒の如く、之を覓むるも見えず。一粒を六合に吐き、之を出だして窮まらず。大人と謂ふ可し。而して自ら處すること庸人の如く、初めより自ら表異せず。退讓すること空夫の如く、初めより自ら滿足せず。掌を抵ち臂を攘げて世に人無しと視るは、之を善を以て人を服すと謂はば則ち可ならんや。

現代語訳

学ぶ者はただ気が満ちれば、それ以上伸びません。天地四方を一粒のように含み、探しても見つからない。一粒を天地四方に吐き出し、出しても尽きない。それを大人と言えます。そしてみずからは凡人のように振る舞い、初めから人と違うところを見せません。退き譲ることは何も持たない者のようで、初めから満足しません。手を打ち腕をまくって世に人はいないと見下すのを、善で人を服させると言えるでしょうか。

解説

器の大きさを、含むことと出すことの二方向で描きます。世界を一粒に収め、一粒から世界を出す。それほどの器を持ちながら、外見は凡人のようだと言います。そして最後に、腕まくりして世を見下す姿を持ち出し、それは違うと退ける。大きさと目立たなさが同居するのが大人の条件だという一段です。大きさと目立たなさが同居するのが、大人の条件です。
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この章句が説くこと

器量大人無表含吐謙遜

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