呻吟語 / 内篇・問學・明理省事は學者の要務
明理省事,此四字學者之要務。
新字:明理省事,此四字学者之要務。
書き下し
明理省事、此の四字は學者の要務なり。
現代語訳
理を明らかにし、事を省く。この四字が学ぶ者の肝要な務めです。
解説
修身篇にも同じ四字が出てきましたが、ここでは学ぶ者の務めとして置き直されています。理が見えれば事は減らせる、という順序が肝で、省事は横着ではなく理解の結果です。問学篇の中で繰り返されることで、学問の目的が知識の増加ではなく仕事の簡素化にあると示されます。短句ですが、篇の中での位置が意味を持っています。
この章句が説くこと
明理省事簡素学問目的
関連する章句
-
人物志・體別夫れ學は材を成す所以なり、疏は情を推す所以なり。偏材の性は、移轉すべからず。
-
言志四録・南洲手抄学之を古訓に稽へ、問之を師友に質すは、人皆之を知る。学必ず之を躬に学び、問必ず諸を心に問ふは、其れ幾人有らんか。
-
言志四録・南洲手抄朝にして食はずば、昼にして饑う。少うして学ばずば、壮にして惑ふ。饑うるは猶忍ぶ可し、惑ふは奈何ともす可からず。
-
歎異抄・第十二条経釈を読み学せざる輩、往生不定の由のこと。この条、すこぶる不足言の義と言いつべし。 他力真実の旨を明かせる諸の聖教は、本願を信じ念仏を申さば仏に成る、そのほか何の学問かは往生の要なるべきや。 まことにこの理に迷えらん人は、いかにもいかにも学問して、本願の旨を知るべきなり。 経釈を読み学すといえども、聖教の本意を心得ざる条、もっとも不便のことなり。
-
論語・為政篇子曰く、異端を攻むるは、斯れ害のみ。
-
説苑・建本子思曰わく、学は才を益す所以なり、礪は刃を致す所以なり。吾嘗て幽処して深く思うも、学の速やかなるに若かず。吾嘗て跂ちて望むも、高きに登りて博く見るに若かず。故に風に順いて呼べば、声疾しきを加えざれども聞く者衆し。丘に登りて招けば、臂長きを加えざれども見る者遠し。故に魚は水に乗り、鳥は風に乗り、草木は時に乗る。