呻吟語 / 内篇・問學・學は必ず相講じて後に明らかなり
學必相講而後明,講必相宜而後盡。孔門師友不厭窮問極言,不相然諾承順,所謂審問明辨也。故當其時,道學大明,如撥雲披霧,白日青天,無纖毫障蔽。講學須要如此,無堅自是之心,惡人相直也。
新字:学必相講而後明,講必相宜而後尽。孔門師友不厭窮問極言,不相然諾承順,所謂審問明弁也。故当其時,道学大明,如撥雲披霧,白日青天,無繊毫障蔽。講学須要如此,無堅自是之心,悪人相直也。
書き下し
學は必ず相講じて而る後に明らかなり。講は必ず相宜しくして而る後に盡くす。孔門の師友は窮問極言を厭はず、相ひ然諾承順せず。所謂る審問明辨なり。故に其の時に當たり、道學大いに明らかなること、雲を撥ひ霧を披くが如く、白日青天にして纖毫の障蔽無し。講學は須らく此の如くなるべし。堅く自ら是とするの心無く、人の相直きを惡むこと無かれ。
現代語訳
学問は必ず互いに論じ合って初めて明らかになります。論じ合いは互いにふさわしくあって初めて尽くされます。孔子の門の師と友は、とことん問い突き詰めて言うことを厭わず、互いに安請け合いして従うことをしませんでした。これがいわゆる審らかに問い明らかに弁ずるということです。だからその時代には道の学が大いに明らかで、雲を払い霧を開くように、青空に日が輝いて細かな遮りもありませんでした。学を論ずるにはこうありたい。固く自分を正しいとする心を持たず、人がまっすぐに言ってくるのを嫌ってはいけません。
解説
問学篇の冒頭に、議論の作法を置きます。安請け合いをせず、とことん問い詰める。それが孔子の門の姿だったというのです。そして最後に条件が二つ示されます。自分を正しいとしないことと、直言を嫌わないこと。この二つが無ければ議論は成り立たない。学問が一人の作業ではないという宣言から篇が始まります。学問が一人の作業ではないという宣言から、篇が始まります。
この章句が説くこと
講学議論直言審問共同
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