呻吟語 / 内篇・修身・終はり有るもの鮮きこと無かれ
或問修己之道。曰:「無鮮克有終。」問治人之道。曰:「無忿疾於頑。」
書き下し
或るひと己を修むるの道を問ふ。曰く、「克く終はり有るもの鮮きこと無かれ」と。人を治むるの道を問ふ。曰く、「頑に忿疾すること無かれ」と。
現代語訳
ある人が身を修める道を尋ねました。答えて言う。よく終わりまで全うする者が少ない、ということが無いように。人を治める道を尋ねました。答えて言う。頑なな者に腹を立て憎まないように。
解説
二つの問いに、どちらも詩経と書経の一句で答えます。自分を修めるには最後まで続けること、人を治めるには頑なな相手に苛立たないこと。自分には継続、他人には忍耐と、求めるものが分けられています。どちらも派手さがなく、長い時間に耐える性質のものです。短い問答の形で、二つの持ち場の要点を置いた一段になっています。
この章句が説くこと
継続忍耐修己治人問答
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