呻吟語 / 内篇・修身・只だ個の道理のみ貪る可く欲す可し
世上只有個道理是可貪可欲的,初不限於取數之多,何者?
新字:世上只有個道理是可貪可欲的,初不限於取数之多,何者?
書き下し
世上只だ個の道理のみ是れ貪る可く欲す可き的なり。初めより取數の多きに限らず。何ぞや。
現代語訳
世の中でただ道理だけが、貪ってよく欲してよいものです。初めから取る数に限りがありません。なぜでしょうか。
解説
貪ることを一律に戒めてきたこの書が、道理だけは貪ってよいと言います。理由は数に限りが無いからで、誰かが多く取っても他の人の分が減りません。奪い合いにならないものだけが、いくら欲しても差し支えないという理屈です。問いを立てたまま次の段へ続く構成になっており、答えはそこで示されます。答えは次の段に置かれ、二則で一つの議論になっています。
この章句が説くこと
道理貪欲無限奪い合い例外
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