呻吟語 / 内篇・修身・勤勵故に精明、惰慢故に昏蔽
古之人勤勵,今之人惰慢。勤勵故精明,而德日修;惰慢故昏蔽,而欲日肆。是以聖人貴憂勤惕勵。
新字:古之人勤勵,今之人惰慢。勤勵故精明,而徳日修;惰慢故昏蔽,而欲日肆。是以聖人貴憂勤惕勵。
書き下し
古の人は勤勵し、今の人は惰慢なり。勤勵すれば故に精明にして、德日に修まる。惰慢なれば故に昏蔽して、欲日に肆なり。是を以て聖人は憂勤惕勵を貴ぶ。
現代語訳
昔の人は励み努め、今の人は怠り緩んでいます。励み努めれば目が鋭く明るくなり、徳は日ごとに修まります。怠り緩めば目が暗く覆われ、欲は日ごとに勝手になります。だから聖人は、憂えて勤め、恐れて励むことを尊びます。
解説
勤勉と怠惰の差を、努力量ではなく目の明るさの差として説明します。励んでいる人は目が冴え、怠っている人は目が覆われる。そして目が覆われれば欲が野放しになる、と因果をつなげます。徳を積むか欲が広がるかの分かれ目が、視界の明るさに置かれているのが特徴です。前に出てきた憂勤惕勵の話と同じ結論に、別の道筋で着いています。
この章句が説くこと
勤勉怠惰視界徳欲
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