呻吟語 / 内篇・修身・精明を暴し才能を市る
精明,世所畏也而暴之;才能,世所妒也而市之,不沒也夫!
新字:精明,世所畏也而暴之;才能,世所妒也而市之,不没也夫!
書き下し
精明は世の畏るる所なり、而るに之を暴す。才能は世の妒む所なり、而るに之を市る。沒せざらんかな。
現代語訳
鋭く明らかであることは世の中が恐れるものなのに、それを表に出してしまう。才能は世の中が妬むものなのに、それを売り込んでしまう。身を滅ぼさずにいられるでしょうか。
解説
鋭さと才能を、世の中がどう受け取るかの側から見ます。恐れられるものを見せびらかし、妬まれるものを売り込む。二つ並べるだけで、危うさがはっきりします。前に出てきた、鋭さを大らかさの内側にしまえという段と同じ主張ですが、こちらは反語一つで締めており、より鋭い口調になっています。自分の強みが、そのまま危険の種になるという見方です。
この章句が説くこと
精明才能嫉妬露出危険
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