呻吟語 / 内篇・修身・未行の審らかなるに若かず
玄奇之疾,醫以平易;英發之疾,醫以深沉;闊大之疾,醫以充實。不遠之復,不若未行之審也。
新字:玄奇之疾,医以平易;英発之疾,医以深沈;闊大之疾,医以充実。不遠之復,不若未行之審也。
書き下し
玄奇の疾は、醫するに平易を以てす。英發の疾は、醫するに深沉を以てす。闊大の疾は、醫するに充實を以てす。遠からずして復るは、未だ行かざるの審らかなるに若かず。
現代語訳
奇をてらう病は、平易さで治します。才気が外に出すぎる病は、深く沈むことで治します。大まかすぎる病は、中身を詰めることで治します。遠くへ行かないうちに引き返すのは、まだ行かないうちに見極めるのに及びません。
解説
三つの病に三つの薬を当てます。奇には平易、才気には沈潜、大まかには充実。いずれも足りないものを補うのではなく、行きすぎを逆から引き戻す処方です。そして最後の一句が要で、易経の早い段階で引き返すという言葉を引きながら、それより前に見極めるほうが良いと言います。早い立ち直りを称えるのではなく、踏み出す前の判断を上に置いた結びです。
この章句が説くこと
矯正行きすぎ平易沈潜予見
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