呻吟語 / 内篇・修身・竟夕點檢す
只竟夕點檢,今日說得幾句話關係身心,行得幾件事有益世道,自慊自愧,恍然獨覺矣。若醉酒飽肉、恣談浪笑,卻不錯過了一日;亂言妄動、昧理從欲,卻不作孽了一日。
新字:只竟夕点検,今日説得幾句話関係身心,行得幾件事有益世道,自慊自愧,恍然独覚矣。若酔酒飽肉、恣談浪笑,却不錯過了一日;乱言妄動、昧理従欲,却不作孽了一日。
書き下し
只だ竟夕點檢するに、今日說き得たる幾句の話は身心に關係あり、行ひ得たる幾件の事は世道に益有りと。自ら慊り自ら愧ぢ、恍然として獨り覺る。若し酒に醉ひ肉に飽き、談を恣にし笑ひを浪りにせば、卻って一日を錯過せざらんや。言を亂り動を妄にし、理に昧く欲に從はば、卻って一日を作孽せざらんや。
現代語訳
ただ夜通し点検してみる。今日話したいくつかの言葉のうち、身と心に関わるものはどれか。行ったいくつかの事のうち、世の道に益するものはどれか。自ら満ち、自ら恥じ、はっとして独りで気づきます。もし酒に酔い肉に飽き、思うままに語り笑いを散らしたなら、一日を取り落としたことになるでしょう。言葉を乱し行いを勝手にし、道理に暗く欲に従ったなら、一日ぶんの罪を作ったことになるでしょう。
解説
一日の終わりに二つだけ数えよ、と言います。身心に関わる言葉を何句話したか、世に益する事を何件したか。数が出れば満ち、出なければ恥じる。そして使わなかった一日は取り落としであり、乱れた一日は罪の製造だと言い分けます。ただの反省ではなく、勘定の付け方を指定しているところが実際的です。数えられる形にしておくことが、続ける助けになります。
この章句が説くこと
点検一日振り返り言葉行い
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