呻吟語 / 内篇・修身・適可を求めて止む
未適可,必止可;既適可,不過可,務求適可而止。此吾人日用持循,須臾粗心不得。
書き下し
未だ可に適はざれば、必ず可に止まる。既に可に適はば、可に過ぎず。務めて適可を求めて止む。此れ吾人日用の持循なり、須臾も粗心なるを得ず。
現代語訳
まだちょうど良い所に届いていなければ、必ずちょうど良い所まで行く。すでにちょうど良い所に届いたなら、それを越えない。ちょうど良い所を求めて止まるよう努める。これが我々の日々の守るべき筋道であり、ほんの少しの間も粗くなってはいけません。
解説
足りなければ届かせ、届いたら越えない。ちょうど良い所という一点を、二方向から挟み込む形で示します。抽象的に聞こえますが、実際には食事でも仕事でも言葉でも、毎回この判断をしています。だからこそ、わずかの間も粗くなれないと言うのです。中庸という大きな言葉を、日常の手続きに翻訳した一段です。足りない側と越えた側の、両方を同じだけ警戒しています。

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本の中身を見るこの章句が説くこと
適可中庸加減日常節度
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言志四録・言志耋録 第三百十八条 凡そ事は過度なるべからず凡そ事は過度なるべからず。人道固より然り。即ち此れも亦養生なり。
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