呻吟語 / 内篇・談道・百毒惟だ恩毒のみ苦し
百毒惟有恩毒苦,萬味無如淡味長。
新字:百毒惟有恩毒苦,万味無如淡味長。
書き下し
百毒惟だ恩毒のみ苦し。萬味如くは無し淡味の長きに。
現代語訳
百の毒の中で、恩という毒だけが苦いものです。万の味の中で、淡い味ほど長く続くものはありません。
解説
恩を毒と呼ぶ、鋭い対句です。受けた恩は返さねばならず、かけた恩は見返りを期待させる。どちらも人を縛るので、毒の中でも苦いと言うのです。そして対になるのが淡い味で、こちらは長続きする。濃い関わりは短く苦く、淡い関わりは長く保つという見方になります。人付き合いの濃さをどう調節するかという、実に実際的な話として読めます。
この章句が説くこと
恩毒淡人間関係距離
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